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医療型障害児入所施設とは?
医療型障害児入所施設は、お子さまが障害を抱えながらも、日常の生活を学びながら必要な治療を受ける場所です。ここでは、お子さまの障害状態に合わせたサポートが提供され、安心して過ごせる場を作り出しています。
大切な目標は、お子さまが施設を卒業する際には、自立への一歩を踏み出し、障害に対する理解を深め、自分の生きる力を育むことです。
福祉型との違い
児童福祉法改正により、医療型障害児入所施設と福祉型障害児入所施設の2つに分類されました。
医療型は治療や医療行為が必要な子どもたちに焦点を当てており、一方で福祉型はそれ以外のサポートが必要な子どもたちを受け入れています。
今では、どちらが適しているかは自治体が判断し、利用者の希望に基づく選択ではなくなりました。
対象と必要性
原則として、医療型障害児入所施設の対象は18歳以下の児童ですが、例外的に20歳まで対応することもあります。
これは、障害のあるお子さまを育てることが難しく、ご家族の基本的な生活が損なわれる可能性があるためです。
医療型障害児入所施設の必要性
障害のあるお子さまを育てることは通常よりも大きな負担がかかります。
医療型障害児入所施設は、家族の基本的な生活を安定させながら、お子さまの治療と成長をサポートします。これにより、お子さまは安心な環境で成長し、自立に向けて一歩ずつ進むことができます。
療育の最適な年齢
療育は基本的に18歳以下の児童が対象ですが、未就学児からの取り組みが効果的とされています。幼少期から療育を受けることで、お子さまは自信をつけ、将来の可能性を広げることができます。
もちろん、大きくなってからでも療育は可能であり、福祉窓口で相談ができます。お子さまの成長段階に合わせたサポートが提供されるため、ぜひご家族の希望やお子さまの状況に合わせてご検討ください。
医療型障害児入所施設の支援内容
医療型障害児入所施設では専門的なサポートが行われます。
・日常生活動作の介護
・リハビリ専門職による訓練
・コミュニケーション支援
・地域社会との連携支援
お子さまそれぞれの状態に合わせたサポートが提供され、自立に向けた支援が展開されます。
入所のメリット
医療型障害児入所施設の利点はいくつかあります。
医療ケアと生活スキルのサポート
お子さまは医療型障害児入所施設で、必要な医療ケアをしっかりと受けながら、日常の動作や生活習慣を学ぶことができます。
特に、看護や治療が必要なお子さまにとって、この施設は非常に重要なサポートとなります。安心して成長できる環境で、お子さまの健康と日常生活のスキル向上を手助けしています。
行事や交流会による社交性の向上
施設では様々な行事や地域の交流会が行われ、お子さまは他の子どもたちと交流し、コミュニケーションや協力の重要性を学びます。
これが将来的に地域での生活に適応する助けとなります。施設内で楽しいイベントや交流の場が提供され、お子さまは仲間たちと一緒に成長し、社会とのつながりを築くことができます。
家族との緊密な連携
施設ではお子さまだけでなく、ご家族とも緊密な連携が築かれます。スタッフはお子さまやご家族の悩みや相談に親身になり、適切なサポートを提供します。
これにより、ご家族は安心感を得ながら、お子さまの成長や生活に関する不安を共有し、一緒に解決していくことが期待されます。
お子さまとご家族の意見やニーズが大切にされ、共に支え合いながら良い環境で過ごしていくことが目指されています。
入所のデメリット
「医療型障害児入所施設」の利用にはデメリットがいくつかありますが、主に気になるのは費用面になってきます。
給付割合
受給証を持つお子さまに対しては、利用料の9割が国や自治体から給付され、残りの1割が家族の負担となります。
収入による負担上限
前年の世帯収入によって、負担上限月額が変動します。ご家庭の収入状況により負担上限が変わるので、具体的な経済状況を考慮して施設の利用を検討することが重要です。
実費の発生
負担額以外にも、食費や光熱費などが実費としてかかります。この費用はご家族が支払う必要が出てきますので、入所を検討する際には、しっかりと理解しておくと良いでしょう。
18歳以上の障害児施設入所者や放課後等デイサービスの利用者には、障害者総合支援法に基づくサービスが提供されます。
しかし、引き続き入所支援やデイサービスを受けないと、その福祉が損なわれるおそれがある場合は、20歳になるまでサービスを利用することができます。
関わるスタッフと専門職
医療型障害児入所施設には様々な専門職が関わります。児童発達支援管理責任者、医療職、児童指導員や保育士、栄養士、リハビリの専門職など、お子さまごとに必要なサポートが提供されます。
最後に
医療型障害児入所施設の利用を検討している方は、お住まいの自治体の窓口で相談してみることをおすすめします。障害のあるお子さまを支援するサービスは様々ありますので、最適な生活スタイルを見つける手助けとなるでしょう。
自分やお子さまに合ったサポートを知り、安心して生活するためには、まずは地元の窓口で相談していくことが大切です。
参考引用:厚生労働省「障害者福祉:障害児の利用者負担」
参考引用:厚生労働省「医療型障害児入所施設の役割と課題について」
参考引用:厚生労働省「障害児入所支援」